
「ソーシャル・ネットワーク」ですー☆
この映画は、21世紀最初のITヒットビジネスとも言える、ソーシャルネットワークビジネス(以下、SNS)の最初の考案実施者にして、世界最大のSNSサイト「Facebook」創設者であるマーク・ザッカーバーグ氏を取り上げた話題作ですねー。
SNS、と言われてもピンとこない方も多数だと思いますが、日本で馴染みがあるもので「mixi」なんかが、まさにそれですね。
チョイスした理由は他でもありません。今私が勉強している分野がコンピュータ関連の資格だから(^^)。
という至極単純明快な理由ですw;。
と同時に、
「ビジネスで成功する要因って、どんなトコロにあるんだろ?」
という、多少ヤマっ気な興味もあって観て見たかったというわけ。
(まー正直、ひと旗挙げられるもんなら挙げてみたいもんねぇ〜、男のコとしては(^^;)
で観てみた感想ですがー

正直思ってた種類のモノとは違ってたかな?w;。てっきりサクセスストーリー的なモノだとばかり思い込んでたのですが。
むしろセミドキュメンタリー風に仕立てた事で、アメリカにおける現実世界を克明に描いた快作、というべき作品でしたね。
でも考えてみればそういう作品になってしまうのも無理がないかも。
主人公であるマーク・ザッカーバーグ氏は勿論実在する人物でもあり、また同時にとても若く、人生においても先が長い人物です。仮に、の話ですが、それほどの成功者であるが故にこれからの人生で失敗をした場合、この時点でサクセスストーリーを仕立ててもその時点で風化してしまうわけですよ。悲しいけど。
製作者としても、例えそれがどんな事由であっても、自分が手がけたモノがそんな形で風化するのは嫌ですから、現時点でのセミドキュメントになってしまうのは必然だったかも。
それに、このマーク・ザッカーバーグ氏という人物像というのが…正直かなりの異端です。
よく言えば生粋の優秀なプログラマ・テクノロジストと言えますが、逆を言うとそれ以外の部分(人間性とか性格面とか)といった部分はお世辞にも賞賛できるようなモノでなく…まぁ、その辺は映画を実際にご覧になるか、あるいはその宣伝とか、それこそネットで調べればずくにわかると思います。
それに、そもそもその成功した「Facebook」にしても、かなりの曰くが付いているのが実際のところでして;;。その辺も映画を観れば一発ですが、見かた次第では盗人猛々しいと取られてもしょうがない経緯を辿っているんですよねぇ;;ホントに。
言い換えれば、それほどに常識を逸脱した人物なんです。主人公は;;。
なのでまぁ、いわゆるサクセスストーリー的な訓示的なメッセージはあんまり無かったかなぁ。
ただ逆に、アメリカという国の持つ特有の文化、あるいは西欧文明の中にある「階級主義」という文化がとても明確に如実に映像化されていた事の方が観るべきに値する作品だったと感じています。
一見開放的、でもその実はとても封建主義的で階層的な社会構造になっている事が、です。
「へっ!?アメリカって自由の国、チャンスの国でないの(--?」と思われている方からすると意外な説明になると思いますが、実はアメリカは相当に強い階層社会です。実際は。
無論、貴族というものは存在していませんが(開国時点で全員移民でしたし)、その代わりのモノがしっかりと存在しています。
それは、大学による派閥と、さらにその中にある「クラブ」というグループ閥です。
クラブ…と聞くと、つい部活などを想像しがちですが、ココで言うクラブとは、日本で近いモノを当てはめるとすると、会員制のサークルが一番近いでしょう。
つまり、大学そのものがある一定の資格(財力や地位を有している者、またはビジネスになりうる特異な才能を有している者)にしか許されておらず、またその中でもさらに優れた素養+家格を持つ者にしか入会を許されないのが、クラブ、というみのなんです。
はっきり言えば、選民思想というわけです。
なのでどの大学出身であるか、どのクラブに所属していたか、という事はその後の人生において大きく左右します。その段階でホワイトカラーの中でもステータスに差が出ると言うわけなんです。
だから、実際の話、権威ある大学ほどそのステータスを獲得する事に学生たちは躍起になります。一度そのクラブに入会できれば、将来は約束されたようなものですからね。
そして、そのステータスを有しているところに女生徒も群がります。それこそ大学の枠すらも飛び越えて。
そりゃ一度でも関係持って、上手くいけばその夫人としての優雅な生活を得る事も可能なんですもん。文字通り体をかけて迫っていくわけですわ(^^;。
この辺の事情を、実に明確に映像化しています。これだけでも見る価値ありましたね(^^)。
そして、その辺の事情もマーク・ザッカーバーグ氏の成功に大きく寄与している事も描かれています。
彼が「Facebook」を発案するキッカケとなったのは、彼自身が人間的に極端に歪な性格であった事から始まっていますが、彼女にふられた仕返しに大学内の生徒名簿データを利用してネット内ランキングを立ち上げた事から、その才能に目をつけた上級生にクラブ内の会員サイトの立ち上げを持ちかけられた事をヒントにして始まりました。
というより、そのアイデアを盗んだわけです;;。勝手に;;;。
そして勝手に自分の作ったサイト=Facebookとして立ち上げてしまい、そのまま学内を飛び越えアメリカの全大学でのネットワーク→ヨーロッパ諸国の大学までも取り込んだ巨大ネットワークにしてしまったんです。
ホント、盗人猛々しいw;;。
ですが、これがすんなり上手く言ったのには先程の権威・ステータスが大きく寄与しています。
実はマーク・ザッカーバーグ氏の入った大学と言うのは、ハーバード大学。言わずと知れたアメリカ最古にして最高の学力と地位を誇る名門中の名門、だったわけです。
なので、他大学から見ればそれだけでステータスというわけなので、信用を得やすくネットワークの展開もしやすかったと言う事なわけです。
当の学内では相手にもされない存在だったのにね;;。
でもそんな事すれば当然発案者である上級生から訴えられる(訴訟大国ですしね;;)はずなのですが、ここでもそのステータスと言うのが大きく影響しました。
つまり上級生は、ハーバード大学生としてのステータスとプライドのために、その様な行為に及ぶ事に躊躇ったと言うわけ。自らの価値を下げる行為だとして。
しかし結局は訴訟という形をとるわけなのですが、そのタイムラグが結果的に「Facebook」を唯一無二の巨大SNSに成長させる要因にもなったのですから、因果なものです。
「事実は小説よりも奇なり」とはこの事かも。
で、この映画はその上級生と、途中まで共にやっていた共同経営者である友人との裁判訴訟の顛末をはさみながら、最終的に金銭的和解で終えるまでを描いています。
その後の続きは現実社会の中で、という事になるわけです。
映画内ではマーク・ザッカーバーグ氏の人物像には、ある程度の良識像を演出してましたが、実際はとなると、はてさてどんなものやら…。
まぁ、少なくとも現時点での成功者ではあります。人格者とは決して言えませんが。
それに今成功している者が、この先も成功者であり続けられるのかどうかは、誰にもわかりません。
日本でも"ホリエモン"こと堀江氏がそうだったように、いつ、何が起こってもおかしくないですから。
その答えは、今後マーク・ザッカーバーグ氏がどのような形で世に名を残していくかで決まってくるのでしょうけれどね。
あ。ちなみにその「Facebook」が、なんで日本では後発的なSNSになったのか、というと理由は簡単。
日本は英語圏でないからですw。至極単純な理由ですね。
もともとのベースに使っている言語が英語なわけですから、英語圏ではすんなりと爆発的に普及したわけですが、英語が一般でない国では当然普及が遅れちゃったわけですよ。
そのスキに日本で立ち上がったのが「mixi」というわけです。
でもその「mixi」も「Facebook」のようにはなれなかった。何故なら日本語の通じる国しか使えないから。つまり日本だけってわけです。そしてその日本の学生は年々減っているというわけで先細りしていってるので…今は制約を外して一般の方でも入会できるようにしたとしうわけ。
で、その伸び悩みの時期に、ステータスとか枠組みにとらわれず、単純にゲームという入り口を用意してそれを基軸にSNSサイトへと展開していったのが、GREE、というわけですね。
日本ではGREEのスタイルのほうが合ってたようですw。
ま、あくまで余談まで。
映画はそんな映画でしたー

映画そのものとしては、最近流行りのフラッシュバック式の時系列並行型の展開ですので、とてもスピーディな作品です。
でもそれだけに、その展開のスピードについていかないと大変ですんで、頑張ってみてくださいねー

ではではー^^)/

【CI・NE・MAの最新記事】
「ビジネス」だとSじゃなくてSNBですぞw
まぁビジネスなのは間違いないですが!
mixiって学生オンリーだったんですか?
元々は「紹介されないと入れない」ってだけで、社会人の方が多いイメージだったんだけどなー。
的確なツッコミ、有難うございますw;。
確かに「サービス=S」が正しい名称ですね(^^)。ま、私の感覚的にはれっきとしたビジネスと見えてますけども。
mixiもスタンス自体は本来は全く同じ、というより模倣だったようですよ。
ただ、実際に運営してみると当の学生のネットワーク、というより卒業後の接点維持として利用するユーザーのほうが多かった、という感じのようです。
あくまで私の私見ですがねw。