アメフト普及が厳しいこの地に、しかしそれ故に守るべき大祭として続けられてきたこのボウルゲームも、ついに36回目の時を迎える。
改めて関係者の奮闘に感謝申し上げたい。
その大祭、今回は2日間に分けて美麗なる岡山シティライトスタジアムで執り行われる事になった。
その初日となる試合は、中国地方で奮闘する大学生たちの対戦となる。
岡山大学Badgers(関西学生Div4)×広島大学Raccoons(中四国学生1部)
この中国地方一二を競う両都市の国立大は、ほんの僅かな地勢の違いから全く異なる来歴を持っている。
岡山大学は、近畿圏に隣接する位置から関西圏への憧憬に似た提携願望が古くからあり、その風土の流れから当初より関西学生に所属してきた。1980年代には関西学生1部にも在籍して、関関同立や京大などといった強豪勢と甲子園ボウルを賭けて戦いを重ねもし、中国地方でも一等の地位を得ていた。
対して広島大学は、中国地方や四国地方含めた中軸に位置する事から"中四国の一等地"という気風が強く、関西学生へは参加せず中四国学生に所属してきた。もともとの都市の規模、更に大学自体の知名度もあり、常に上位勢にある位置を得ているが、所詮地方リーグの事と軽んじられる風でもあった。
転機となったのは、甲子園ボウルが全国大会化した時からだろう。
それまで関西学生、関東学生の1部にしか出場の権利がなかったそれが、一気に全国にある学生リーグを含めて出場の機会を得られる体制になった事で、それまで権利がなかった広島大学にとってそれは、大きな加勢となった。
対して国内最も熾烈を極める関西学生に属する岡山大学は、そのステージに立つ為の幾層も越えればならぬ壁の高さと、地方ゆえの人材確保難から苦境に立ち、さらにコロナ禍による緊縮要求から一時は試合が出来ない程に人員が減り、存続が危ぶまれる事態に陥った。
幸い懸命な勧誘活動が実り参戦継続となったが、現在はDiv4という立ち位置になっている。
それぞれの風土からなる生い立ち差が、時代と情勢の移り変わりで対局の立場を生んでいる両雄だが、その今を競う意味で、この祭典ではそれぞれのこれまでの存在証明を示したい。
果たしてその中に光明を見出すのがどちらとなるか。観戦いたします。
https://youtube.com/live/fvjVCTYGkGk
〜Quarter Cut〜
【1Q】
https://youtu.be/lJOJWKM4fzk
【2Q】
https://youtu.be/cJg8uj_dHdA
【3Q】
https://youtu.be/xl0_CffQ-II
【4Q】
https://youtu.be/3iK8-YERtcY
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